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中国3000年史の始まり~黄河・長江文明~

中国3000年の歴史という言葉を聞いたことがあるように、中国大陸には数千年前から文明が存在した。今回は古代中国文明について解説します。中国には黄河と長江というふたつの大河川があり、この河川を中心に紀元前6000年ごろ文明が誕生しました。

黄河流域では紀元前6000年ごろからアワなどの雑穀が育てられていた。

→紀元前5000年ごろになると、黄河中流域で仰韶文化がおこった。この文化はオリエント伝来ともいわれる彩文土器を製造したことで知られており、アワやキビが栽培されていた。

仰韶文化で作られた陶器(Rosemania作、wikipediaより)

→さらに紀元前3000年ごろになると黄河下流域で邑と呼ばれる集落を形成し、黒陶や灰陶を使用した竜山文化もおこった。

竜山文化出土の高坏(Editor at Large作、wikipediaより)

→長江流域では稲の栽培が早くから行われていた。これは長江流域が湿潤で降水量が多く、稲作に適していたためである。

→紀元前5000年ごろ河姆渡文化が形成され、紀元前3000年ごろには良渚文化が形成された。河姆渡文化の代表遺跡である河姆渡遺跡からは大規模な稲作の跡が発見されている。また、良渚文化の代表遺跡である良渚遺跡からは祭祀を行っていた跡が発見されている。

→これらの文化の交流と争いが繰り広げられた結果、武器や城壁が出現し、人々の中に階層が生まれていった。

 

まとめ

仰韶文化 黄河流域で起こる。彩陶を特徴とする

竜山文化 黄河流域で起こる。黒陶を作り、集落を形成した

河姆渡・良渚文化 長江流域で起こる。稲作が行われた