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ギリシャの文化

エーゲ文明でも見られたようにギリシャ人文化は明るい人間中心的であった。 人々は多神教の宗教を信仰し、オリンポス12神を崇拝した。 ギリシャ神話にも12神は登場し、ゼウスを最高神としてそれぞれが世界の秩序を守っていると考えられた。

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ゼウスの神の像

→神々と人間との関わりを描く叙事詩が登場し、これがギリシャ文学の先となった。 ホメロスの書いた「イリアス」や「オデュッセイア」、ヘシオドスの書いた「神統記」などが有名である。

また、紀元前6世紀にはイオニア地方のミレトスを中心にイオニア自然哲学が発展した。

→自然哲学の祖と呼ばれ、万の根本を水であると考えたタレスや、万の根本を原子であると考えたデモクリトスピタゴラスの定理で知られる数学者ピタゴラスなどが有名である。

アテネでは紀元前5世紀に「劇」が流行し、悲劇ではアイスキュロスソフォクレスエウリピデスラは三大悲劇詩人と呼ばれ、喜劇ではアリストファネスの「女の平和」などが高く評価された。

また、新しい職業も生まれました。民主政が発達し市民は言論の場に必ず必要が出てきたから、ソフィストと呼ばれる弁論の教師が現れるようになりました。哲学者ソクラテスは真理の絶対性を説き、知徳合一を説いた後に処刑された。という理想国家論を説き、さらに彼の弟子アリストテレスは万学問祖と呼ばれており、中世ヨーロッパの学問にも影響を与えた。
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アリストレス画像

歴史という学問が始まったのもこの頃であった。 ペルシア戦争を叙述したヘロドトスは歴史の父と呼ばれ、ペロポネソス戦争を叙述したトゥキディデスも歴史記述の祖とされている。

古代ギリシャと言えば、パルテノン神殿に代表される建築物やフェイディアの「アテナ女神像」に代表される彫刻も有名である。デザインが少しずつある。「ミロのヴィーナス」などもこの時代の作品である。


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赤色がドーリア式、黄色がイオニア式、緑色がコリント式の柱

アレクサンドロス大王の東方旅行によって自らヘレニズム時代が訪れると、ギリシャ文化は東方へも比較し、各地の文化とギリシャ文化の融合したヘレニズム文化が形成された。また、エピクロスを始めたエピクロス派やゼノンの始めたストア派などの哲学も誕生した。活躍し、共通ギリシャ語のコイネーが用いられるようになり、エジプトのアレクサンドリアには王立研究所であるムセイオンが建てられた。

 

まとめ

宗教 多神教でオリンポス12神を崇拝する。 ギリシャ神話が生まれた。

文学 ホメロスイリアス」、「オデュッセイア」、ヘシオドス「神統記」など、他にもピンダロスや女流詩人のサッフォーが活躍した。

自然 哲学の祖と呼ばれるタレスデモクリトスピタゴラスソクラテスラの他に西洋医学の祖と呼ばれるヒッポクラテス太陽中心説を担ったアリスタルコスが活躍した。

 三大悲劇詩人: アイスキュロスソフォクレスエウリピデス

  喜劇詩人:アリストファネス

歴史家 ヘロドトス「歴史」でペルシア戦争を記述する。トゥキディデス「歴史」でペロポネソス戦争を記述する。

ヘレニズム時代 各地でヘレニズム文化が誕生。世界市民主義(コスモポリタニズム)の考えが誕生した。共通ギリシャ語のコイネーが用いられる。ゼノンやエピクロスによる新しい哲学の登場。