アテネと同じく、スパルタもギリシャ世界を代表するポリスであり、紀元前8世紀には貴族政治が行われていた。スパルタ教育の語源となったとも言われるこの国では、軍国主義的規律のもと生活が営まれていた。
スパルタ王レオニダス1世
(Jastrow作、wikipediaより)
ドーリア系のギリシャ人約1万人が非ドーリア系の被征服民を奴隷として農業に従事させた。この階級の人々をヘイロータイと呼ぶ。また、商工業に従事した人々をペリオイコイと呼ぶ。
→市民の数倍に及ぶ奴隷階級の反乱に備える必要がでてくる。
→貴金属貨幣の使用を禁止したり、持ち分地(土地)を公平に分配したりすることで市民の結束を高めるとともに鎖国政策を取った。これらを総称してリュクルゴスの制と言う。また、農業にはヘイロータイが従事し、市民が従事する必要はなかったため、市民は空いた時間を利用して軍事訓練を行い、ギリシャ最強の陸軍国家となった。
まとめ
政治体制 最初は2人の王による王政であった。紀元前8世紀から貴族政治が始まる。
身分 ドーリア系のギリシャ人(スパルタ人)市民＞ペリオイコイ＞ヘイロータイ(奴隷階級)
リュクルゴスの制 貴金属貨幣の使用禁止、持ち分地の公平化、軍隊の編成などの軍国的制度の総称。
